お陰様で2016年も好きな作品を作って 好きな映画を観て過ごすことができました。 年々色々な仕事をいただけるようになると同時に 器をお求めの方々にはお待たせして 今年もご迷惑おかけしました。 また映画ばっかり観て! と言われそうですが・・・。 2016年に劇場で公開された映画限定で 私が観た作品のなかから 心動かされた順番でご紹介します。 ①ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー (ギャレス・エドワーズ監督) 前年EP7を観てやや期待外れだったが、 今作が私にとって ディズニー版SWの「新たなる希望」になった。 新旧の音楽の使い方だけでも 「クリード」以来の涙腺決壊映画。 フォースというものが消えて久しく、 もはや信じるものだけの 存在になっているところが 庶民目線の新感覚SWだった。 スターウォーズシリーズの中でも EP4,5に並んでお気に入りとなった作品。 ②レヴェナント: 蘇えりし者 (アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督) これぞ映画だ。スケールがでかい。 作者のイマジネーションが 技術的にも美術的にも振り切れている。 坂本龍一の音楽も荘厳な雰囲気で 今年は工房でよくかけていた。 ③裸足の季節 (デニズ・ガムゼ・エルギュベン監督) 散りばめられた小さな話と 全体の大きな話のバランスが素晴らしい。 冗長的な文芸作品と思っていたら、 次第に心地よくテンションがあがっていった。 民族文化を描きつつ、喜劇と悲劇、アクション、 サスペンス、全ての要素が詰まっている。 ④この世界の片隅に (片渕須直監督) 日本では今年最大の評価を得た作品。 北條すずというキャラクターが素晴らしかった。 このような形のアニメで 太平洋戦争を語り継ぐことは、 「伝える映画」でもあり、 近年日本アニメが丁寧に日常 を描くことを重要視してきたからこそ。 地味だが究極の到達点。 ⑤ヒメアノール (吉田恵輔監督) 刺激度満点。 今年ウェットな雰囲気の バイオレンス邦画が多いなか 個人的にはこの作品がベスト。 このドギツイ内容を監督元来の コミカルな空気で包んで見やすくなっていた。 ⑥リップヴァンヴィンクルの花嫁 (岩井俊二監督) 「一般的な幸せ」と「生きている実感」の差 は大きく、価値観を揺さぶられた。 岩井監督の奇妙な世界に酔いしれた。 ⑦ディーパンの闘い (ジャック・オーディアール監督) 「なめていた相手が 実は殺人マシーンだった」部門では今年ベスト1。 「ドント・ブリーズ」は未見ですが・・・・。 ⑧君の名は。 (新海誠監督) 主題歌4曲がミュージックビデオのように 挿入され魅了された。話自体も SFサスペンス映画として十分楽しめた。 ある意思(神的存在)が働き、 選ばれた主人公に 大きなミッションが課される話は 「インターステラー」を思い出した。 ⑨マネー・ショート 華麗なる大逆転 (アダム・マッケイ監督) 実際に起こった金融危機を分かりやすく 説明してくれた「伝える映画」でありながら、 数字にとらわれたある種の偏った 変態さん達の物語としても良作だった。 ⑩ボーダーライン (ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督) 実際にアメリカがこれから直面する であろう麻薬危機をFBI捜査官を 観客目線に見立てて説明したある種の 「伝えるための映画」だった。 毎度、この監督の独特な切り口 があってこの「いびつさ」がぞくぞくさせる。 ⑪マジカル・ガール (カルロス・ベルムト監督) 非情でダーク、まさにノワールの傑作。 ⑫サウルの息子 (ネメシュ・ラースロー監督) 希望がない世界で主人公が とる奇行をどう受け取るか。 ⑬ロブスター (ヨルゴス・ランティモス監督) シュールな世界でのもっともらしい嘘を味わう。 ⑭神様メール (ジャコ・バン・ドルマル監督) 今まで映画で描かれた中で おそらく最低な神。 ジャンクロードバンダムと ブルースリーにニンマリ。 ⑮クリーピー 偽りの隣人 (黒沢清監督) 香川照之が気持ち悪い。←褒めてます。 ⑯イット・フォローズ (デビッド・ロバート・ミッチェル監督) 低予算でもアイデアだけで最も効果的な恐怖演出。 ⑰エクス・マキナ (アレックス・ガーランド監督) 映画としてのルック(画面の見た目)が 素晴らしい。 キューブリックのようでも、 ニコラス・W・レフンのようでもあり。 SFホラーの傑作。 ⑱シン・ゴジラ (庵野秀明監督) フィギュア界から 神様級の原型師竹谷隆之が抜擢され、 最高のゴジラ造形でした。 (私も竹谷さんのエイリアンパイルを 持っていて、毎日拝んでいます。) 映画全体は1954年に作られたゴジラに 最も近い作品なだけに比べてしまう。 54年版ゴジラの人間ドラマパートは とても秀逸で芹沢博士にはかなわない。 ⑲太陽 (入江悠監督) 脚本は面白いが、ルックは やはり邦画の限界を感じてしまう。 ⑳オデッセイ (リドリー・スコット監督) 主人公が超ポジティブ思考で キャラが立っているが、 明るすぎてこの映画のリアル演出に必要 な絶望感が薄い。 ◎ズートピア(バイロン・ハワード監督) ◎10クローバーフィールドレーン(ダン・トラクテンバーグ監督) ◎すれ違いのダイアリーズ(ニティワット・タラートーン監督) ◎ひつじ村の兄弟(グリームル・ハゥコーナルソン監督) ◎ルーム(レニー・アブラハムソン監督) ◎ディストラクション・ベイビーズ(真利子哲也監督) ◎パラドクス(イサーク・エスバン監督) ○帰ってきたヒトラー(デビッド・ベンド監督) ○コップ・カー(ジョン・ワッツ監督) ○スポットライト・世紀のスクープ(トム・マッカーシー監督) ○ヘイトフル・エイト(クエンティン・タランティーノ監督) ○死霊館・エンフィールド事件(ジェームズ・ワン監督) ○アイアムアヒーロー(佐藤信介監督) ○殺されたミンジュ(キム・ギドク監督) ○孤高の遠吠(小林勇貴監督) ○ある終焉(マイケル・フランコ監督) ○母よ(ナンニ・モレッティ監督) ○ブルックリン(ジョン・クローリー 監督) ○独裁者と小さな孫(モフセン・マフマルバフ監督) ○グッドナイト・マミー(ベロニカ・フランツ監督) ○デッドプール(ティム・ミラー監督) ○ストレイト・アウタ・コンプトン (F・ゲイリー・グレイ監督) ○ザ・ウォーク(ロバート・ゼメキス監督) ○クリムゾン・ピーク(ギレルモ・デル・トロ監督) ○ヴィクトリア(セバスチャン・シッパー監督) ○獣は月夜に夢を見る(ヨナス・アレクサンダー・アーンビー監督) ○ブリッジ・オブ・スパイ(スティーブン・スピルバーグ監督) ○人生はローリングストーン(ジェームズ・ポンソルト監督) ○ちはやふる・上の句(小泉徳宏監督) ○エージェント・ウルトラ(ニマ・ヌリザデ監督) ○ファインディング・ドリー(アンドリュー・スタントン監督) ○さざなみ(アンドリュー・ヘイ監督) ○ヘイル、シーザー!(ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン監督) ○殿、利息でござる!(中村義洋監督) ○クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃(高橋渉監督) ▲バットマン vs スーパーマン・ジャスティスの誕生(ザック・スナイダー監督) ▲死の恋人ニーナ(クリス・ブレイン&ベン・ブレイン監督) ▲アイ・ソー・ザ・ライト(マーク・エイブラハム監督)
by teruiso
| 2016-12-31 23:52
| 映画ランキング
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