鯉江良二は酒が強い。10年ほど前に一緒に生活していた頃は毎日ウィスキーを1本空けていた。それがとても高価な酒であったとしても関係なく・・。酔った鯉江先生は床に入ると弟子の指圧マッサージで眠りにつく。彼の寝息を確認するとしばらくのあいだ、弟子は自分の作品を作ったり勉強したりする時間となる。今回は久々の工房生活、久々の指圧。親指が痛い・・・。「はやくねてくれ~」と思うとなかなか眠ってくれない。先生をようやく寝かしつけた後、静かになった居間に戻って高価そうな酒をグラスに注ぐ。くたびれた私は「こりゃ~マッサージ代だがやぁ」と先生の口調でつぶやく。
12月10日(土)~25日(日) おくりもの展 オチコチ(自由が丘)